住宅宿泊事業法が成立 エアビーアンドビー（Airbnb）がステートメントを発表しました 全文をそのまま掲載
2017年6月9日（金）発表
2017年6月9日（金）の参院本会議で、3月10日（金）に閣議決定された住宅宿泊事業法（民泊新法）が、旅館業法の改正よりも先に、与野党による賛成多数で可決され、成立した。施行は、早ければ2018年1月となる見通しだ。
住宅宿泊事業法（民泊新法）が施行されることによるメリットが期待される一方、ホテル・旅館業界が危惧する公正な競争実現については、課題も残る。
本紙でも6月21日発行号（1974号）で、ホテル・旅館業界の視点から、今回の可決・成立について考察する予定だ。
なお本紙では、5月1日発行号（1669号）で、Airbnb Japan 田邉泰之代表のインタビューを掲載。3月の閣議決定に対する考えや、今後のビジョンについて話を聞いた。（下記よりご覧いただけます）
■6月9日（金）の参院本会議での可決・成立を受けたステートメント〈6月9日（金）発表〉
以下、Airbnb Japan 田邉泰之代表による、新法の可決・成立に対するステートメントの全文（日本語・英語）をそのまま紹介する。
日本のニーズを反映したシンプルでわかりやすく現実的な本法律が成立したことを大変嬉しく思います。これは、日本のホストコミュニティ、そしてこれからホストになりたいと考えている方々にとって素晴らしいニュースであると考えます。
旅行者にとっても喜ばしいニュースです。日本はAirbnbにとってアジアで最も人気の旅先です。そして、Airbnbを利用して日本を旅するゲストは、ユニークな体験を求めています。
ホームシェアを含む住宅宿泊事業は、日本に大きな可能性をもたらします。2016年だけで、Airbnbのホストコミュニティによる日本経済の押し上げ効果は約9200億円（83億ドル）でした。観光業を拡大、多様化し、かつ空き家の活用にも繋がります。
過去1年で、500万人が日本を訪れ、Airbnbを利用しました。47都道府県、さらに各都道府県の典型的な観光地以外を訪れ、地域経済の活性化に貢献しています。
新法に基づき、住宅宿泊事業が日本全国に広まると、中長期的にも多岐にわたる便益を生み出すきっかけになると考えています。地域社会に配慮し、持続可能な形で、ホームシェアを含む住宅宿泊事業が日本全国で普及するよう、引き続き日本政府、地方自治体や関係者の皆様と協働させていただく所存です。
STATEMENT Attributed to Yasuyuki Tanabe, Airbnb country manager for Japan
Japan gives the green light for home sharing and short-term rentals The bill passed today is great news for the thousands of Japanese residents already hosting on Airbnb, and provides much-needed clarity and certainty for locals who want to earn additional income by sharing their extra space with travellers from around the world.
It’s also positive news for guests. Japan is our most popular destination in Asia, and we continue to grow because travellers increasingly want new, adventurous and local experiences when they visit.
We welcome the legislation. It is clear, simple and easy to understand, while reflecting Japan’s unique needs.
Home sharing and short-term rentals bring great benefits to Japan. In 2016 alone, our host community boosted the Japanese economy by 920 billion yen ($8.3 billion).
It also helps to grow and diversify tourism, while utilising unoccupied homes. Five million guests used Airbnb in Japan last year. Guests visited all 47 prefectures, helping to revitalise rural economies by distributing tourism spend outside of typical tourist districts.
We will continue to work with national and local governments to promote this responsible and sustainable framework for short-term rentals and home sharing. We believe the law enacted today will allow the short-term rental industry to flourish across Japan, to the country’s immediate and long-term benefit.
田邉泰之（たなべ・やすゆき）代表
アメリカ・ジョージタウン大学院でMBAを取得し、スポーツメーカーのミズノや、日本・コカコーラ、マイクロソフトで経験を積んできた。2014年、Airbnb Japan立ち上げとともに、代表に就任した。
