バーケーションレンタルの普及、日本でも目指す ホームアウェイが説明会 エクスペディアグルー プ
2017年5月18日(木)発表
エクスペディアグルー プで、世界最大級のバケ ーションレンタル(民泊)を行うホームアウェイ (木村奈津子日本支社長)は5月18日に、東京の本社で事業説明会を開いた。話題のエアビーアンドビーとの差別化を中心に、木村奈津子日本支社長が事業展開について説明した。
国内の予約リクエ スト数は2016年度が前年度比94%増と2倍近くに急成長した。現在国内物件数は1万件以下だが、供給量を底上げするため10万件を目指す。日本での事業拡大を本格化させる考えだ。
■「米国では既に定着し ている」
バケーションレンタルは家主不在型の一棟貸し(別荘やヴィラなど)をするいわゆる民泊。「米国では定着している」と強調する木村日本支社長。米国ではこれまで、60年以上の歴史を持ち、米国旅行者の3割以上は利用経験があるという。米国宿泊市場のシェアは17%と大きく、世界では約11兆円規模だといわれている。 利用者は35―54歳の中年層が中心で、家族・グループ旅行の傾向が強い。
一方で同社によれば、米エアビーアンドビ ーは若年層が中心で1人旅が多く、予約単価・日数は平均で584米㌦/4日間。
同社は平均1032米㌦/6日間で、高単価と滞在日数が長いのが特徴だという。 エアビーはニューヨー クなど都市部に物件を多く保有するが、同社はフロリダなどの地方やリゾートに多い。
■「日本も北海道や沖縄の物件を増やしたい」
日本で認知度は低いが、ブランディングによる認知度向上を徹底していく。日本では米国同様、北海道や沖縄など、リゾート地の物件を増やしていく構えだ。
住宅宿泊事業法案(民泊新法)が施行するとされる18年1月付近で「物件数は一時的に減る」と見通す一方、その後市場は活気づくとみている。今後はエクスペディアグループ傘下の強みを生かし、それぞれ仕入れた物件を互いのサイ トで掲載するなど体制を強化。「傘下だからこそ、需要と供給を拡大できる」と今後の展開に自信をみせた。