手ぶらでさまざまな観光地へ。訪客対応、荷物置場完備のラゲージルームカフェ
2017年9月19日(火) 発信
交水社(李忠烈代表、東京都台東区)は今夏に、東京・浅草駅前で訪日外国人対応の「Luggage Room Café(ラゲージルームカフェ)」を開設し、手ぶら観光などに対応できるよう新サービスを提供している。【平綿 裕一】
ラゲージルームカフェは、大きな荷物を預けることができるほか、フライト後の疲れを癒すため、マーサージチェアなどを用意。中国やベトナムからの留学生を雇い、多言語にも対応。Wi-Fiや充電用電源も無料で、英語版の日本マンガもそろえ、カフェ内でゆったりできるように工夫も凝らした。ラゲージルームカフェを中心に、多くの観光スポットを巡れるよう「旅のハブ」機能を目指す。
■訪日外国人が集まる旅のハブ(Tourist Hub)へ
LCC(格安航空会社)が多く就航するようになり、これまで主流だった団体のパッケージツアーは衰え、FIT(海外個人旅行者)が大きな割合を占めるようになっている。ただ、日本の受入環境整備はこの状況に追いつけず、個人の荷物を預かる場所や、コインロッカー不足が問題となっている。
場所は都営浅草線・浅草橋駅から徒歩1分ほどの立地。羽田空港からは最短で32分、成田空港からは最短72分の距離で、電車の乗り換えをせずに着く。訪日外国人がまず大きな荷物を預け、フライトの疲れを癒すには「理想的なロケーション」(同社)だという。「我われが目指すのは、訪日外国人の旅のハブになること。荷物を置き、身軽になってさまざまな観光地をめぐってほしい」とコメント。
スタッフには台湾やベトナム、インドネシア、中国からの留学生が中心で、「自分たちが暮らす東京の魅力を伝えたい」と意気込む。営業時間は午前10時~午後8時まで。ただ、同社は「予約に応じて時間外でも対応する」とし、「年末を目標に24時間営業を予定している」とサービス向上をはかる考えだ。
■ラゲージルームカフェ、サービス内容
荷物の預かり…広いストレージルーム(荷物保管室)は、大きなスーツケースや、土産類も収納可。時間制の会計で、荷物の中身の出し入れも可能。
セミプライベートルームで休憩…ゆったりした半個室のリクライニングシートで疲れた体を休め、足を伸ばし寛げる。各ブースにミニテーブル・ライトと電源があり、スマホやタブレットを充電できる。Wi-Fiも無料。
シャワーブースとセルフランドリー…シャワーブースとセルフランドリーが完備。タオル(販売/レンタル)もあり。
利用者にはドリンクバー付き…荷物預かりのみの客も1ドリンクサービス。ビールやおつまみ(有料)も販売している。
旅のコンシェルジュ…多言語の東京地図や案内資料をそろえ、アジア諸国出身の、マルチリンガル・スタッフが多言語で対応。
日本のマンガ(英語版)ライブラリー…日本が世界に誇る人気マンガの英語版をそろえ、閲覧自由。
カフェエリア…外国人旅行者にはあまり縁のない日本の冷凍食品をアレンジした軽食を提供。明るいカフェエリアにも電源を多数用意。ゆったりした座席でのんびりと過ごせるようにした。